リアコンバージョンレンズの活用
TOA-130をもっと活用するための
リアコンバージョンレンズ

TOA-130には、像面平坦化レンズ(フラットナー)として35フラットナーと67フラットナーの2種類、焦点距離を短縮するレンズとしてレデューサー、焦点距離を延長するレンズとしてTOAエクステンダー1.6Xの計4種類のリアコンバージョンレンズを用意しています。これらのシステムを組み合わせることによって焦点距離690mm(F:5.3)から1600mm(F:12.3)まで、フラットフィールドな8通りの焦点距離が選べます。

67フラットナー [TOA-130F専用]

大型の接眼体が付いたTOA-130F専用に設計した、6X7フォーマット対応のフラットナーレンズです。大型カメラ用レンズなので、取付は回転装置の後にネジ込む形式でしっかり固定するようにしています。2群2枚で全面マルチコートのレンズは、イメージサークルはφ92mmあり、中心は3ミクロン、6X7の周辺でも20ミクロン台と、BRCやFSQと同等以上のとてもシャープな星像を全面に結びます。
天頂ミラーやTOAエクステンダー1.6Xの取付も可能なので、高倍率眼視観測に使用した場合も完全フラットフィールドな視野が楽しめます。

35フラットナー [TOA-130S,TOA-130F共用]

35mmカメラ、冷却CCD、眼視観測向けに設計した、サイズの小さいフラットナーレンズです。大型カメラは考慮していないので、手軽な50.8mmスリーブの脱着方式を採用していますから、本体の取付から撮影システム、天頂ミラー、TOAエクステンダー1.6Xの取付まで簡単にできます。
イメージサークルはφ40mmですが、範囲内では中心2ミクロン、周辺でも8ミクロン以内と全面に回折限界以内のとてもシャープな星像を結びます。焦点距離は多少短縮されて、fl=980mm(F:7.5)になります。

レデューサー [TOA-130S,TOAー130F共用]

新設計の2群2枚全面マルチコートのレデューサーです。FS-102・128にも対応していて、従来の撮影システムにそのまま利用できます。TOA-130では、バリ・リングと呼ぶ別売の延長リングを追加することによって、焦点距離を30mmずつ短縮できます。
最もイメージサークルが広く、周辺像も良好なのはF6の時ですが、バリ・リングを3個取り付けてF5.3まで明るくしてもCCDの撮像範囲内では、ほぼ20ミクロン程度と十分な性能です。チップサイズが小さな冷却CCDでの撮像では、細かく焦点距離が調整できるレデューサーは大きなメリットがあります。

エクステンダーTOA1.6X [TOA-130S,TOAー130F共用]

全面マルチコートの3群5枚構成で、TOAの完璧な収差性能はそのままに焦点距離を1.6倍に引き伸ばすエクステンダーレンズです。取付も50.8mmスリーブの脱着で簡単にでき、さらに35フラットナーと併用した場合は、焦点位置が当社製50.8天頂ミラーの光路長と同じにしてあるので、直視と天頂ミラーの使用、または写真撮影等がほとんどドロチューブを動かさずに切り替えられます。
フラットナーレンズを使用せず直接取り付けると、像面湾曲のため周辺像は多少悪化するので、眼視用となりますが、35フラットナーや67フラットナーの後に取り付けるとfl=1600mmの完全フラットフィールドな写野が得られます。
この場合のイメージサークルはφ40mmなので、35mm、CCDに使えるF:12の望遠鏡となります。