FSQ-106 フローライト望遠鏡
50.8アダプター
(EXQ用)
天頂ミラー取付
補正レンズ
回転装置
眼視アダプター取付
EXQ1.6取付
EXQ1.6眼視セット
EXQ1.6+50.8
アダプター
EXQ1.6+天頂ミラー
35mm判撮影
ロールフィルム
ホルダ用
フィルターBOX
取付部
ペンタ67撮影
コンセプト

FSQ-106は、F5の明るくてコンパクトな広写野アストロカメラでありながら、眼視性能も長焦点屈折望遠鏡を上回る、究極の収差補正を実現した屈折光学系です。光学エレメントは、凸レンズ2枚にフローライトを使用した4群4枚のペッツパールタイプともいえますが、後群2枚レンズ配置を大きく離す事で、ペッツパールタイプの欠点であるペッツパール和をほとんど0にすることができ、ブローニー判カメラの周辺像を悪化させる像面湾曲と非点収差を完全に除去することに成功しました。また、フローライトレンズを2枚使用した4枚玉にする事でフローライト1枚の2枚玉や3枚玉ではとりきれなかった青から紫の短波長側の色の球面収差も、ほとんど除去する事ができました。

スポットダイヤグラムはC線からg線までの4波長総合評価で、中心10ミクロン、周辺20ミクロン以内と青から紫のハローの全くない、BRCやεと同等の反射光学系のようなきわめてシャープな星像をイメージサークル88mmの写野いっぱいに結びます。また、フローライトレンズ2枚を含めて4枚全てのレンズに透過率の優れたマルチコートを採用したこと、レデューサーを使用しないF5の明るさであることなどで実行F値は他の光学系に比べかなり明るいといえます。

写真レンズとして極めて優れた性能を持つFSQ-106ですが、眼視性能も当社製品比較で、FCT-100、FS-102を上回る性能をもっています。しかし、主焦点F5のままではFL=530mmと短焦点であるので、通常のアイピースでは高倍率を得ることができません。その為、極めて良質な収差性能を保ったまま焦点距離だけを伸ばす高性能バローレンスとして、3群5枚のエクステンダーQ1.6×を開発しました。このエクステンダーは使用すると焦点距離が1.6倍、FL=850mm(F8)となり高倍率が簡単に得られるばかりでなく、眼視性能も主焦点よりもさらに高性能になります。中心収差は同じF8のFS-106をはるかに上回り、可視光全域にわたりエアリーデイスクの8ミクロン以内に収束しています。また、写真性能も35mmカメラのイメージサークルいっぱいに極めてシャープな像を結びます。もちろん、このエクステンダーQの後ろに従来のバリエクステンダーやエクステンダーC2×を使用して、焦点距離1700mm以上で拡大撮影しても像質は極めてシャープです。

このようにFSQ-106はF5の高性能星野カメラでありながら、月惑星の高倍率眼視観測や拡大撮影に使用しても極めて高性能であるという、フォトビジュアル望遠鏡決定版といえます。また、ペッツパールレンズの特徴である研磨誤差、組立誤差に寛容であるという性質を持っていて、明るい光学系でありながら安定して良質な製品を送り出すことができます。

機構的には、タカハシの定評あるラックピニオン式合焦装置に大型のカメラ回転装置が付属しており、重量のあるカメラを接眼部に取り付けてもスムーズに合焦、構図決めができます。撮影システムとしては、35mmカメラから645一眼レフ、67一眼レフそして69フィルムホルダーから4×5インチカメラでの撮影ができます。特に4×5インチカメラでは、直径117mmまで光量があり周辺までシャープな星像が得られ、超広写野のアストロカメラとなります。眼視システムとしては、F5の主焦点のままではほとんどのアクセサリーが使用できますが、2インチの天頂ミラーはエクステンダーQ1.6×を取り付けてF8にしないと使用できません。また他社製バローレンズ、拡大アタッチメントやFS-60CようのエクステンダーC2×も直接使用できますが、エクステンダーQ1.6×に使用に比較すると収差性能は落ちます。

スペック
形式
4群4枚 FSQ型フローライト アポクロマート
有効口径 106mm 全面マルチハードコート
焦点距離 530mm
口径比 1:5.0
分解能 1.09"
極限等級 11.9等
集光力 229倍
イメージサークル φ88mm(写野9.5°)
鏡筒径 114mm
鏡筒全長 650mm(フード収納時は560mm)
質量 6.3kg(ファインダー付)
接眼部 回転装置付きラック&ピニオン式
ファインダー 7倍50mm(照明ユニット対応)
付属品 工具(ヘックスキー:4mm)
保証書、取扱説明書
エクステンダーQ 1.6X 併用時
合成焦点距離 850mm
合成口径比 1:8.0
イメージサークル φ44mm(写野3°)
>>システムチャート