2017年10月 5日
FSQ-85EDは、コンパクト機にふさわしい光学系を念頭に置いて企画・設計をおこなった鏡筒で、中心からフルサイズのイメージサークルであるφ44mmまでを重視した製品です。
画面中心からφ20mmほどまでは上位機種のFSQ-106EDを上回る高性能ですが、φ44mm (35mmの四隅)では約30ミクロンと平坦性はやや劣ります。発売当時はAPS-Cサイズのデジタル一眼レフカメラや冷却CCDが主流でしたから、必要にして十分な光学系でした。
最近はフルサイズ以上のデジタルカメラやCCDカメラで撮像するユーザーが増えてきて、このクラスの口径でもペッツバールタイプの性格である、周辺の非点収差が目に付くようになってきました。
フラットナー1.01×を使用することで、主焦点での軽い像面湾曲と非点収差をフルサイズの範囲までほぼ完全に補正し、フラットな像面になります。焦点距離は若干伸びて455mm f/5.4になりますが、FSQ-85EDならではの中心像のシャープさがフルサイズ周辺まで続き、イメージサークルは小さいですがFSQ-106EDに引けを取らないシャープな光学系にアップグレードできます。
フラットナー1.01×(FSQ-85ED) [KA37582] 使用時
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焦点距離 |
455mm |
口径比 |
1: 5.4 |
イメージサークル |
φ44mm |
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