Temma2Z に機能追加のご案内
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2017年 2月24日
昨今、写野の広い写真を高画質に仕上げるために、モザイク撮影をされる方が多くいらっしゃいます。そのような方に役立つ機能として、子午線をはさんで連続して自動撮影する場合でも、鏡筒ポジションを入れ替えることなく、同じ姿勢で順次導入していける動作モードを装備したのがFG-Temma2Zです。
新しいファームウエアのFG-Temma2Zは、Temma2Zにフォーク式モード(Fモード)を追加したモデルです。今までのドイツ式モード(Gモード)と追加したフォーク式モードは、Drive Selector ダイヤルの設定で選択できます。
ファームウエアでの機能追加ですから、外観はTemma2Z と変わりはありません。唯一、FG-Temma2Zには、Fモード使用の注意書きシールが貼ってあります。
※写真はEM-200FG-Temma2Z BL仕様です。
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GモードとFモードの使い分け
●Fモードは広い範囲を分割してモザイク撮影をするとき、撮影中に鏡筒ポジションを入れ替えたくない場合などに使用します。
●アストロアーツ社のステラショットを使った、子午線を挟んでのモザイク撮影やスケジュール撮影には便利に使えます。
●通常の観望、撮影にはGモードでお使いください。
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基本は鏡筒ポジションWの天頂
FG-Temma2Zの初期設定の姿勢は、どちらのモードでも鏡筒ポジションW(西)の天頂です。鏡筒ポジションE(東)からでは正常に動作しません。
写真は、弊社で一番焦点距離が短くなるFS-60CB+レデューサーC0.72Xにデジタル一眼レフカメラを装着しています。これをマッチプレート(小)を介して鏡筒バンド(80Q)で取り付けています。この組み合わせは、どの方向でも赤道儀と干渉しません。
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子午線の東側にある天体の導入
子午線の東側にある天体を導入するときは、基本的にGモードとFモードで同じ姿勢になります。
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子午線の西側にある天体の導入
Fモードでは鏡筒側がバランスウエイトよりも下に来る場合もあります。同架した観測機材が赤道儀本体や脚に接触するリスクは増えますが、子午線を横切ることによる極越え動作を行いません。
※下図のC星導入時の姿勢です。
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Fモードでの動作1
Fモードでは時角6hと-6hをつないだ線(真西−天の北極−真東−天の南極を通る線)で天球を二つの領域に分け、目的の天体がどちらの領域かで自動導入完了時の鏡筒ポジションが決まります。
図のA星の位置からB星を導入すると、鏡筒ポジションが変わります。
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Fモードでの動作2
Fモードで運用時に、左図の斜線部分にある天体を自動導入すると、鏡筒側がバランスウエイト側よりも下の姿勢になります。機材が周囲に接触するリスクが増しますので、細心の注意を払ってください。
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EM-11FG-T2Z |
EM-200FG-T2Z |
EM-400FG-T2Z |
駆動周波数 |
100PPS |
100PPS |
240PPS |
最高速度 |
150倍速 |
700倍速 |
500倍速 |
搭載質量 |
約8.5kg |
約16kg |
約35kg |
本体質量 |
7.3.kg |
16.5kg |
29.5kg |
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価格(税別)と発売日
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EM-11FG-Temma2Z |
¥275,000 |
2017年 2月24日 |
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EM-200FG-Temma2Z |
¥435,000 |
2017年 2月23日 |
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EM-400FG-Temma2Z |
¥908,000 |
2017年 2月24日 |
※2月23日の出荷分からFG-Temma2Z仕様になります。
※ご希望の方には、Temma2ZのファームウエアをFG-Temma2Zのファームウエアに書き換えるサービスを予定しています。詳細が決まりましたらご案内いたします。
※EM-500については、現時点で対応の予定はありません。
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