2021年のニュースリリース

FSQ-106ED モデルチェンジのご案内

2021年 4月22日

FSQ-106EDがデビューして14年が経ちました。取り巻く環境の変化があっても、FSQ-106EDは未だ現役でトップクラスの性能を誇る望遠鏡として多くの方から支持されていることを誇りに思っております。
そこで多様な要望に応えるべく、ビルトイン回転装置のFSQ-106EDからドロチューブ取付回転装置モデルのFSQ-106EDPにモデルチェンジを行います。

この光学系をもっと多くの方に使っていただきたく、回転装置が鏡筒末端に無いFSQ-106EDPを販売することにいたしました。光学系は広い画角で完全なフラットフィールドの像面を結ぶ発売当初の形式を踏襲しています。この機会に、アドバンスペッツバール型フォトビジュアル望遠鏡のFSQ-106EDPをご検討ください。
なお、FSQ-106EDPの発売に伴い従来型のFSQ-106EDの受注は終了させていただきます。

FSQ-106EDP 仕様
形式 改良ペッツバール型 アポクロマート
有効口径 106mm
焦点距離 530mm
口径比 1: 5.0
イメージサークル φ88mm
鏡筒径 125mm
鏡筒全長 665mm (フード収納時は570mm)
質量 6.4kg
ファインダー オプション

■FSQ-106EDPの特徴
FSQ-106EDは鏡筒の末端に回転装置が付いていて接眼体全体が回転しましたが、FSQ-106EDPは鏡筒と接眼体は固定し、カメラのレボルビングはドロチューブに付けた回転装置によって行う仕様に変更しました。
FSQ-106EDではレボルビングを行うためにロックを緩めると接眼体の保持も解放してしまい、光軸、ピント位置が動く恐れがありますが、この不安は解消されます。また、レボルビングを行うとファインダーが付いた接眼体ごと回転したのでファインダーの位置が変わってしまいましたが、ファインダーの位置はレボルビングとは関係なくなりました。

ドロチューブはFSQ-106EDと同じですが、その先は645RDアダプター接続環を元に下図の部品を接続しています。
④の眼視アダプター(CCA-250)を外したところがM54×0.75ですので、ここにカメラマウントDX-WRを取り付けます。

※ ①接眼キャップ ②31.7アイピースアダプター ③アイピースアダプター接続環(短) ④眼視アダプター(CCA-250) ⑤2種アダプター(CCA-250) ⑥補助リングS(FSQ-130ED) ⑦カメラ回転装置(CCA-250) ⑧645RDアダプター

本体は大きさの割に重量感がありますが、スライドフードの採用により非常にコンパクトに収納できます。フードを収納すると570mmになりますので、高級なカメラレンズを納めるようなアルミケースを使えば、衝撃を防いで運搬できます。
接眼体とドロチューブの摺動・保持とピニオンギア回転部にベアリングを採用したことで、精度と強度に対して安定した性能を維持することができます。MEF(減速微動装置)を組み込んだ微動装置は、素早く正確なピント合わせを行えます。

>> システムチャート

■レデューサーシステム
FSQ-106EDPに使用できるレデューサーは、645レデューサーQE0.72×、F3レデューサー0.6×、レデューサーCR0.73×の3種類です。この中から目的にあったものを選んでお使いいただけます。

・645レデューサーQE 0.72×
645レデューサーQE0.72Xは大口径の4群4枚のレンズを使用し、焦点距離を 380mm f/3.6 と屈折望遠鏡では類を見ないほど明るくしながらも、大きなイメージサークルと豊富な周辺光量、そしてイメージサークル全面に渡る鋭像を実現しています。
イメージサークルはφ60mmあり、中心から30mmの所でも光量は70%以上確保しています。また35mmフルサイズカメラの対角にあたるφ44mmの部分では90%以上の光量があり、レデューサーCR0.73×と比較すると約50%増の周辺光量で、現在一般に市販されている冷却CCDカメラやデジタル一眼レフカメラの撮像素子ではほぼ周辺減光の気にならないレベルです。(※設計値で、実際の撮影ではカメラマウントによって光束が制限され減光が発生します。)

645レデューサーQE 0.72× 併用時の仕様
焦点距離 380mm
口径比 1: 3.6
イメージサークル φ60mm

・F3レデューサー 0.6×
併用することによりFSQの主焦点f/5をf/3にまで明るくします。イメージサークルはφ44mmと35mmフルサイズに対応しています。f/3まで明るくしても、倍率色収差と色コマの発生を高屈折低分散ガラスを使用することで極力抑えています。
フルサイズ周辺でのRMS-SPOT計算値は、レデューサーCR0.73×と組み合わせたときの約半分の8ミクロン以内と大変シャープな星像が得られます。 また空気接触面全面に、可視光全波長で波長依存の少ない多層膜コートを施しており、光学設計時のゴーストシュミレーションでの追跡と相まってゴーストが発生しにくいレデューサーになっています。 (※フィルターの位置およびフィルターの種類によってはゴーストの発生する可能性はあります。)

F3レデューサー0.6× 併用時の仕様
焦点距離 320mm
口径比 1: 3.0
イメージサークル φ44mm

・レデューサーCR 0.73×
標準的な3群4枚構成のレデューサーで、組み合わせると焦点距離が385mm(f/3.6)と望遠レンズ並みの明るさになります。イメージサークルはφ44mmあり、主焦点(f/5)と同レベルの色収差補正、フラットフィールド性能を維持しているのでデジタル一眼レフカメラによる撮影にも適した光学系になります。

レデューサーCR0.73× 併用時の仕様
焦点距離 385mm
口径比 1: 3.6
イメージサークル φ44mm (光量60%)

価格(税込)
FSQ-106EDP 鏡筒
¥624,800
<オプション>
鏡筒バンド(125WS)
¥46,200
KBプレートW
¥24,200
鏡筒バンド(125S)
¥28,600
KBプレートM
¥16,500
2種アダプター(FSQ-130ED)
¥9,350
645レデューサーQE0.72×
¥189,200
F3レデューサー0.6×
¥165,000
レデューサーCR0.73×
¥68,200
CA35(SKY90)
¥4,620
7倍50mmファインダー・脚付き
¥38,500
発売日
ご注文により順次出荷の予定ですが、納期までかなりのお時間を要する場合があります。詳しくはお問い合わせください。
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